自治基本条例は我々の手で
皆さん、こんにちは。お忙しい中、大竹のぼる議会報告会にご参集いただき、ありがとうございます。
第2回フォーラムのテーマは自治基本条例についてです。前回のテーマは、「財政危機をどう乗り越えようか」と「議員定数問題」でした。
本日は、これからの龍ケ崎をどうしたらよいか、大いなる問題の提起です。
サブタイトルをつけるとすれば「龍ケ崎の元気を取り戻すのは、あなた」です。
私たちは、何のため、誰のためにしっかりと働いてきたのでしょうか。
なぜ、こんなにも一所懸命、仕事をしてきたにもかかわらず、将来、未来の見えない龍ケ崎になってしまったのだろうか。
そうは思いませんか。
今日お集まりの皆さんは、龍ケ崎をどうしたらよいかをわかっている方々と思います。
ただ、未来を見つめる方法手段論や時間軸で、それぞれちょっとした違いがあるので苦慮していると思います。
だから、私・大竹は、皆さんとこれから、私達のマチ龍ケ崎をどうするかについて、方向付けや必要かつ十分な諸条件を整理し、共にしっかりと、じっくりと、ゆっくりと1年かけて創り上げたいのです。
さて、初参加の方がおられますので、前回の復習を少し話させていただきます。議員定数問題です。6月議会に利害関係者である12人の議員から議員定数24から22に削減の議案が出され、当然ながら22名に決定いたしました。
しかし前々回の定数削減問題では、市民の陳情を受けて、特別委員会を設け、市民の声を聞き、1年間以上もかけて26から24に、23年3月24日に決定したのです。
私が言いたいのは、これからの龍ケ崎再生にとって大切な問題の一つなのです。
明日の龍ケ崎のためには、議会制民主主義を遵守しなければなりません。
だから、なぜ、総務省が、議員定数枠を撤廃したのかという深い議論をしなくてはならないと思いますがいかがでしょうか。
私が釈然としないのは龍ケ崎市議会が、
- 一つ目は、良き慣例を無視したことが遺憾。
- 二つ目は、利害関係者が市民の声も聞かず、決定したことが遺憾。
- 三つ目は、総務省が議員の上限枠を撤廃した内容も精査しないで決定したことが遺憾。
みなさん、いかがでしょうか。
重ねて申したいことは、本来、議会は、議案の決定、監視、提案、民意の集約の機能を有しているのです。
今の議会のあり方は考えられない。そう思いませんか。
なぜ、今日の龍ケ崎市の姿になったのかを想定してください。
- 行政と議会の馴れ合いがそうさせているのではないか
- 市長が主張しなく行政マン主導の流れ、国の官僚主導と同じ現象
- 市民の今日の要望が公共スタイル化
まずは、議会改革の一歩として、現在の報酬枠の中で議員の数を増やすことです。
例えば、
- 報酬現在610万円を半額にして22名×2倍すなわち44名に。理由は、議会制民主主義の再構築。
- 市民一人一人が多様なる価値観を持つ時代。
- 商業用語で言うと十人十色の時代ではなく一人十色、十人一色の時代。構成メンバーは職業の代表、世代間の代表、主婦の代表、地域の代表などなど。
本来の議会制民主主義を取り戻さねばなりません。同時に二元代表制の政治のあり方の再構築もしなければなりません。
さて、本年9月定例会の驚きをお話します。
前回の議会で「龍ケ崎市財政運営の基本指針等に関する条例」略して(財政健全化基本条例)と呼びますが、今回の報告書に書きましたとおりです。
私は、この条例に関していえば、市長ならびに行政自らが常に念頭において仕事する内容で、議会にかける案件ではありません。
- 議案として図るのなら、手順を踏んでください。
- どこに出しても恥ずかしくない条例にしてください。
と反対討論をいたしました。
内容は、後日ホームページに記載いたします。
財政健全化基本条例は、今日の議題である自治基本条例すなわち「まちの憲法」のファクターにすぎないのに先行することはいかがなものでしょうか。
- 家族に例えれば、お父さんの収入が足らなくなった。だから、お母さんが、あれもだめ、これもだめなんていいだしたら家族がまとまらなくなってしまいます。
まずは、非常事態をどう乗り越えるか家族で話し合いを始めることが先でしょう。家族の基本的考え方を決め、そして今までとは違った考え方や行動や役割の分担を考えるのではないでしょうか。その結果として、家計簿の見直しをするのが当然だと思いませんか。
という理由で反対いたしました。
先ほども申しましたが、ホームページに記載いたしますので反対討論の内容を確認していただくと共に、当市のホームページにて財政健全化基本条例を一読していただければ幸いです。
さて、今思い起こしますと、昨年12月に可決した最上位計画からストーリーがはじまっております。
今までの第5次総合計画は、「総花的で、焦点がはっきり見えない」という批判があり、中山市長は、第6次総合計画として、市民の、市民による、市民のための計画を立てたいという意気込みで市民フォーラムをかさねてきました。
私は、市民の皆さんにしっかりとした財政状況を伝えることなく市民の声を聞き、ただ取りまとめる作業に等しいと判断してこの総合計画を反対いたしました。その後、ふるさと龍ケ崎戦略プランと名を変えて、政府が唱えている「新しい公共」の理念の基、(解釈にもよるのですが)自治基本条例の制定に触れてきました。
そのふるさと龍ケ崎戦略プランの重点戦略1.市民活動日本一を目指したまちづくりとして、自治基本条例の制定が掲げられました。ここには行政にとって都合の良い解釈ではなく、真に市民と議会、議員、市長、行政の役割分担を定めるものとして、賛成をいたしました。
多くの地方自治体が市民の要請で自治基本条例を制定してきたことから、龍ケ崎市の行政があえてこの条例を持ち出してきたことに懸念があるのです。本来、行政、市長、議会、議員がしっかりとそれぞれの職責に邁進しているのなら必要の無い条例なのですから。
先ほど家族の例にて話させて頂きましたが、財政健全化条例の本来の手順は、自治基本条例を徹底的に論じ、その結果を待って、財政健全化条例に向かうのが筋であり、今まで財政難にしてきたことの反省と新しい財政克服の理念や手法を生まないままで、原因究明無しのままでは、再生の道は遠のくばかりです。
要するに、財政健全化条例には抜け道があって、一部の公共事業には適用できないようになっていることもあって、その公共事業も含めて市民に協働を求める部分の自治基本条例を制定しようとしているように見えるのです。
市民も参加しての検討もなされているように見えますが、そこには「新しい公共」のあり方も含めた龍ケ崎市民のための基本的な市政運営の理念が無ければなりません。この部分が抜け落ちての議論や都合の良い制度、条例の制定を意識的に急いでいるように見えるのです。
本日は、飯田市の自治基本条例を用意いたしましたので、皆さんと共に紐解いていきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。