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市政報告No.9 平成30年5月22日

めざせ!拠点都市・龍ケ崎市

「雇用創出のビジュアル化」について

龍ケ崎市議会議員 大竹昇

 龍ケ崎市民のみなさんへ。
昨年の「道の駅報告書No.8」に続き、「大竹のぼる市政報告No.9」をお届けさせていただきます。龍ケ崎市は、「佐貫周辺整備事業や駅北新都市拠点開発エリア事業」に着手しようとしておりますが,「雇用創出のビジュアルとその戦略」がよく見えてきません。
私から一部提案しながらみなさまと共にしっかりと考えていきたいとおもいます。

「雇用創出のビジュアル化」とは

「雇用創出のビジュアル化」は政府が提唱している用語で、地方の経済・雇用情勢が依然として厳しい状況下にあり、持続可能な自治体にしていくには、雇用の維持・拡大を最重要課題と位置づけ、「産業・雇用」の振興にどのような考えをもって取り組んでいくべきか。を具体的な事業とその戦略をプラン化することです。

●雇用を創出するためには何が必要でしょうか。

 自治体内の既存の企業における(内発的)雇用創出か自治体外から企業誘致する(外発的)雇用創出か、龍ケ崎市の伝統・歴史や現状、地理的条件などを踏まえて農業の充実・発展、観光客の受入か、それとも企業誘致か等々を考えなければならないのは当然です。

●龍ケ崎市と近隣4市の人口は

 まずは、近隣5市の人口から見ると、龍ケ崎市・取手市・稲敷市で人口が減っており、守谷市・牛久市が増えております。
各年 10月1日現在

市名 17年人口 26年人口 29年人口 指標値
龍ケ崎市 78,954 78,945 77,433 98
取手市 111,329 107,025 105,407 95
牛久市 77,220 83,952 84,820 110
守谷市 53,710 64,182 66,230 123
稲敷市 49,689 43,827 41,392 83

(茨城県の市町村「早わかり統計」より。ここでの指標値:は 17年人口に対する29年人口の割合)平成30年5月22日

●五市の就業構造の順位

第1次産業と第2次産業の比率が最も高いのは稲敷市ですが、龍ケ崎市はそれぞれ2位で、第3次産業の比率は5市のうち4位です。

第1次産業 稲敷市、龍ケ崎市、牛久市、取手市、守谷市
第2次産業 稲敷市、龍ケ崎市、守谷市、牛久市、取手市
第3次産業 取手市、牛久市、守谷市、龍ケ崎市、稲敷市

・農業といえば、当市の農産物の産出額の70%は稲作であり、伝統的なものと言えますが、「龍ケ崎米」のブランド化(大学との連携)に努めるとか、「龍ケ崎トマト」のさらなる増産体制と宣伝に予算をつけ応援するなど、市のやるべきことは多いと思います。
 茨城県はメロンの出荷額が全国一ですが、その中心地である鉾田市の一人当たり農業従事者産出額は、1198万円で、龍ケ崎市の場合は345万円であり、わずか三分の一でしかありません。ということは「伸びしろ」が多く(大きい)と言えます。
政策次第で雇用促進にもつながります。

●第2次産業

 この主な業種は、建設業や製造業ですが、建設業は減少気味であり、なお製造業は横ばいです。
農業振興策の在り方次第で、建設業・製造業は職業に幅ができ、内発的な雇用創出が生まれ可能性があります。

●第3次産業

  第3次産業といえば、まずは小売業ですが、当市の中心市街地商店街は、ご多分に漏れず、シャッター通りで寂しい限りです。
例えば、小江戸蔵造り川越市のように、龍ケ崎市・大正ロマン赤レンガまちづくりと龍ケ崎市の神社仏閣や水戸街道探索ツーリズムとか、市民の皆様の英知とアイデアで、2キロメートルのある「誇るべき」商店街はもちろんのこと、龍ケ崎市全体の活性化のために、国が求めている地域観光まちづくりを復活させたいものです。

●龍ケ崎市の一人当たりの生産額は最低!

 次の表のように当市の一人当たり生産額は近隣5市のうち最低です。かつて「県南の雄」といわれた龍ケ崎市が、最低とは驚きませんか。
なぜでしょう。どうすればよいでしょう。

近隣5市の一人当たり生産人口の生産額順位
順位 市名 生産人口 生産額 当市との比較
1 守谷市 41,762 6,824,000 1.514
2 稲敷市 23,883 6,113,000 1.356
3 取手市 60,093 5,508,000 1.222
4 牛久市 50,399 4,544,000 1.008
5 龍ケ崎市 48,138 4,508,000 1.000

●近隣の大型プロジェクト

 近隣の市の大型プロジェクトが動き始めました。土浦市は、駅前庁舎の配置の見直しや図書館建設、はたまた医療ツーリズムなど地方創生プロジェクトが進行中であります。
取手市は、取手駅西口再開発や国道6号線沿い桑原地区周辺に65.7haの道の駅を含む日本一の複合型商業開発の準備にかかりました。

●佐貫駅の開発について

佐貫駅は上野駅まで特別快速で42分という位置にあり、コンパクトシィティ化に最適な立地といえます。
国が定める立地適正化計画制度にも該当し、なおかつ「日本版DMOを核とした地域観光づくり」にも適しています。
 私が考える開発エリアは、佐貫駅周辺(台の下含む)から若柴台宿へそしてニュータウン(松葉・長山)への連結です。
そこで見逃してはならないのが、牛久沼周辺の地域観光づくりです。国策プロジェクトが雇用創出を生みます。
詳細は次回に。

●竜ケ崎駅周辺の開発について

 竜ヶ崎駅は、佐貫地区・龍ケ崎中心商店街へ連携する公共交通であり、龍ケ崎市全体の重心地であります。
公共施設再編成に伴い、竜ヶ崎駅周辺の再開発を立地適正化計画制度ですべし。
 駅北新都市エリアは公民連携(PFI方式)による役所(築48年)の建て替え・広域保健センター・給食センター建設等と民間開発による商業施設やエコ住宅また川原代地域の経営体育成基盤整備事業との連携による酒米づくりによる酒蔵等複合型施設が望ましい。
 なお駅北の密集地に消防車が入れる安心・安全の再整備や龍ケ崎中心市街地も当市の歴史を語る神社仏閣を背景に赤レンガのマチが実現出来たら内発的・外発的雇用創出が生まれます。

●立地適正化計画制度

都市計画と公共交通の一体化を前提に、居住機能や医療・福祉・商業、文化、公共交通など都市の生活を支えるコンパクトなまちづくりをする事業をいう。

●日本版DMOを核とした観光地域づくり

地域観光を通して、定住人口・交流人口を促す政策で、具体的には、地域の魅力・資源・人材・文化・芸術を国内外に発信することや地域の基盤を整備して魅力を向上させる事業であり、各省庁に支援体制があります。

●PFI(民間資金等活用事業)

民間の資金や経営手法・技術力を活用して公共施設などの社会資本を整備すること。官民の役割分担を事前に取り決め、公共施設の建築や維持管理を民間企業に任せ、効率的に良質な公共サービスを提供しようとするもの。

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